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グローバル物流の最前線②:未来を見据えた戦略的物流とは

1. 新興市場の物流課題をどう解決するか

インド、中東、アフリカなどの新興市場は、多くの企業にとって成長の鍵を握る地域です。しかし、物流インフラの未整備や複雑な通関手続きが、進出の障壁となることも少なくありません。
このような市場では「現地の物流事情を熟知したパートナー」の存在が不可欠です。当社は、これらの地域に強いネットワークを持ち、現地の文化やビジネス習慣を踏まえた物流戦略を提案します。

たとえば、インドでは都市部と地方で物流インフラの格差が大きく、地方への輸送はコストと時間がかかります。当社は複数のルートを確保し、輸送のリスクを分散することで、安定した供給チェーンを実現しています。

事例:中東市場へのサプライチェーン構築

中東市場では、港湾施設が充実している一方で、内陸部への輸送には追加コストがかかることがあります。これを解決するため、私たちは中東主要港をハブとした「ハブ&スポーク方式」を導入し、コスト削減とスピードアップを同時に実現しました。


2. サステナブル物流が未来を切り拓く

近年、環境問題への対応が企業価値を左右する要因となっています。国際物流においても、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが求められています。
私たちは「サステナブル物流」をテーマに掲げ、以下の3つのアプローチで環境負荷を低減しています。

1. エコシッピングの推進
環境負荷の少ない輸送手段(鉄道輸送やバイオ燃料を活用した船舶)を選択し、CO2排出量を抑える取り組みを行っています。さらに、複数の荷主の貨物をまとめて輸送する「共同配送サービス」により、効率的な輸送を実現しています。

2. ペーパーレス化とデジタル貿易書類
貿易書類の電子化は、ペーパーレスによる環境負荷の低減だけでなく、貿易手続きの効率化にもつながります。私たちは、クラウドベースのシステムを導入し、書類のデジタル管理を進めています。

3. 倉庫のグリーン化
自社およびパートナー倉庫に太陽光発電を導入し、再生可能エネルギーを活用しています。省エネ設備やLED照明を積極的に導入することで、倉庫運営の環境負荷を軽減しています。


3. DX(デジタル・トランスフォーメーション)による未来型物流

サステナブル物流の推進に加え、DX(デジタルトランスフォーメーション)も物流の未来を形作る重要な要素です。AIを活用した需要予測や、自動運転技術の導入が、物流の効率を飛躍的に向上させています。

特に、物流の「見える化」は、サプライチェーン全体の透明性を高める上で不可欠です。当社のシステムでは、貨物のリアルタイムトラッキングが可能で、お客様がいつでも貨物の状況を把握できる環境を提供しています。
これにより、予期せぬ遅延にも迅速に対応し、リスクを最小限に抑えることができます。


おわりに

新興市場への進出、サステナブル物流の推進、そしてデジタル化の波――これらはすべて、国際物流の未来を形作る要素です。
私たちは、お客様のビジネスが持続的に成長できるよう、物流の面から全面的にサポートしてまいります。
次回のコラムでは「物流業界におけるAIの最新動向」について掘り下げていく予定です。どうぞお楽しみに!

国際物流に関するご相談がありましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。

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