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インド輸出総額が引き続き拡大(2025年4~5月期)

2025年5月に発表された統計によると、インドの輸出総額(モノ+サービス)は、4~5月期で前年比5.75%増の12.23ルピーラッククロール(約1,424億ドル)に達しました。世界経済が不安定な環境にある中で、インドの輸出は継続的な拡大を見せており、同国が国際的なサプライチェーンの重要な拠点になるつつあることを表している。

モノの輸出とサービスの輸出

モノの輸出は前年同期比で3.07%増と堅調な伸びを維持しました。特に化学製品やエンジニアリング製品が伸びを支えている模様。一方、サービス輸出は9.11%増とさらに高い成長率を記録しました。インドが強みを持つITサービスやBPO、ソフトウェア関連サービスが引き続き海外需要を獲得しており、外貨獲得源としての存在感を高めてる。

貿易収支の改善

5月単月の貿易収支では、輸出が前年同月比2.77%増の711.2億ドル、輸入は1.02%減の777.5億ドルとなりました。その結果、輸入超過ではあるものの、赤字幅は縮小傾向にあります。原油価格の安定化と輸入需要の落ち着きが背景にあり、為替・財政面での圧力緩和につながる可能性があります。

インフラ整備とFTAの影響

この輸出拡大の背景には、政府による港湾・空港・道路などの物流インフラ投資と、FTA(自由貿易協定)の積極的な締結があります。特に、2025年5月に発効した英印FTAは、インド製品の英国市場における競争力を高め、今後の輸出成長を後押しすると期待されています。また、UAEや東南アジア諸国との物流連携強化も、貿易の流れをスムーズにする効果をもたらしています。この後も協定の広がりは期待されます。

今後の展望

インドは、世界的に「中国プラスワン」戦略の受け皿として位置づけられており、製造業やサービス業の双方で存在感を増しています。短期的には為替変動や地政学的リスクといった不確実要因はあるものの、中期的には輸出主導の経済成長が続くとみられます。特に、IT・デジタル分野の輸出は引き続き堅調であり、製造業輸出の底上げが加わることで、インドはより一層「グローバルサプライチェーンの中心」としての役割を強めるでしょう。「MAKE IN INDIA」の促進も今後の輸出拡大につながっていくでしょう。

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